良い道具には、良い理があります。
それは長い時間で培われた普遍的なかたち。
例えば庖丁の刃は繊維を断ち切るため
曲線を描きながら先へと鋭く尖ります。
良理道具には料理を美味しくするかたちがあります。
明治四十一年、初代熊澤巳之助が浅草合羽橋で
「熊澤鋳物店」を創業したのがはじまりでした。
その後「釜浅商店」と屋号を改め、
百年以上、料理人や道具と向き合ってきました。
四代目熊澤大介となった今も先人の想いを受継ぎ、
良理道具をお客さまへお届けしています。
日本の各地には良い理の道具が沢山あります。
私たちは道具を作る職人の元へ行き、本当に良いと思う道具を選んでいます。
良理道具とお客様の大切な出会いを導くため、
お客様と話し、道具に触れていただき、
ひとりひとりに合った一品を探し出します。
職人とお客様の間に立ち、道具とお客様を結ぶ存在として、
良理道具をきちんと伝える使命があります。
職人の仕事は、堂々としていて迫力があります。
日本の大地が育んだ人知とそれを脈々と受け継いできた長い時間、
そして職人の豊かな感性や確かな感覚が、
良い理のある道具を今に伝えます。
釜浅商店の棚には土地土地の職人の心意気が光っています。
鉄のフライパン、庖丁、手打ちの行平鍋、南部鉄器。
釜浅商店で扱っているものは、便利なキッチンツールではなく
プロの料理人に長年愛用されている料理道具です。
厨房で使われる道具には、タフさと料理をおいしくする理が必要とされます。
すべてのかたちには理由があります。